ビロードの霞が掛かる薄曇りの夏の朝。熊本から列車は豊肥本線を東へ、やがて唸りをあげて外輪山の山肌をなめるように登っていきます。
阿蘇へ。待ちに待った旅でした。
外輪山の内側には、のどかな田園が拓けています。たくさんの稲穂に囲まれた阿蘇山は、煙を吹く活火山とはいえ、きっと静かで穏やかな山に違いありません。その景色を直に見てみたい。それがこの旅の大きな楽しみでした。
この日はガスの濃度が高く、中岳へのルートは規制されてました。でも、遠く見上げる峰々は、雲を従えて雄大で優しい。そして後ろを振り返ると、そこは田園が広がっています。夏の日差しを浴びて緑輝く稲が、幾重にも揺らいでいます。駅舎越しに見る田んぼは、一幅の絵のよう。風にそよぐ稲のほかに動くものは何もない、静かな時が過ぎていきます。やがて金色の稲穂になるのでしょう。阿蘇の山に見守られて、すくすく育ってほしい。
阿蘇の風景は、やはり静かで穏やかです。登山ルートは諦めて、草木に戯れて田園を歩きながら阿蘇の午後をゆったり過ごしました。
でも、夕暮れが近づいたころ、はたと思い出しました。草千里に行くの忘れてた‥‥。忘れ物はいつものことですが、とっても大きな忘れ物(^^;)
いつの日か、また来ます。阿蘇に。
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美しい阿蘇
訪れたのはずいぶん前になりました。
また行ってみたい。真夏から初冬にかけて阿蘇の見せる変化は
息をのむほど美しいです。
奈保子さんの傍らに立つことができたら
と心から思います。
夏子さん、いつもありがとうございますm(_ _)m
延岡から阿蘇へは、高千穂を経由して高森へ出る道を利用されるのでしょうか。険しい山岳道路のように思えます。奥深く山々が連なっていて、高千穂と阿蘇外輪山の境目が分からないほどです。
この時は、中岳や高岳に登るのを楽しみにしていたので本当はかなり残念でした。草千里も米塚も見ないまま終わりました。だから私も、もう一度行きたい。
初冬の阿蘇。それは雪を冠した厳冬の景色でしょうか。冬山へ変わりゆく阿蘇‥‥今まで気が付きませんでした。旅の情報誌で紹介される阿蘇は、ほとんど夏の景色です。だから、夏の旅と思い込んでました。
雪の阿蘇、見てみたいです。きれいでしょうね。夏子さんと一緒なら、行けるかも(^-^)